話し方に配慮したコミュニケーション方法

人間は、20歳を過ぎた頃から徐々に身体機能が衰え始め、聴力低下もその1つです。個人差はありますが、高齢になればなる程、俗に言う「耳が遠い」状態となり、人の話を聞くことが難しくなってしまいます。その為、高齢者とコミュニケーションをとるには、相手が聞き取りやすいよう、声の大きさに工夫が必要です。
この時、注意すべきなのは、単に大声で喋れば良いというものではないという事です。高齢者の方は小さな音は聞き取り難いのですが、ある程度の大きさを超えると、若い人と同じように聞き取ることができます。がなり立てるような大声は、返って逆効果になりかねないので禁物です。また、高齢者は高い音は聞こえ難いですが、低い音は聞き取り易い傾向にあります。そのため、高齢者と話す時は、普段よりやや大きめの声で、トーンを抑え目にすると良いでしょう。

次に大切なのは喋り方です。高齢者のなかには、早口で喋られると聞き取れない人も多いので、介護を行う際はできるだけゆっくり喋るよう心掛けましょう。また、唇の動きから言葉を推測できるので、会話する時はできるだけ相手の正面を向くことが大切です。この他、有効な手段として、言葉を言い換える方法があります。高齢者は「しゃ、しゅ、しょ」などの小さな音が聞き取り難い傾向にあります。そのため「今週の日曜日」を「今度の日曜日」など、別の言葉に置き換えるといった工夫が有効です。
この様に、ちょっとした心遣いと工夫をするだけで、高齢者は随分と言葉を聞き取り易くなります。あとは、高齢者の言葉をじっくり聞くことを心掛けることも大切です。このように高齢者の身体機能低下について理解を深めて介護を行うことが、円滑なコミュニケーションにつながるのです。