スキンシップも重要なポイント

個人差はあるものの、高齢者になると耳が遠くなる人が圧倒的に増えます。もちろん、補聴器などを用いている人の場合は意思疎通を取りやすいですが、すべての人が補聴器を使っているとは限らないのが実情です。そこで、耳の遠い高齢者とコミュニケーションを図るためのコツを2点紹介することとします。
まず、耳の遠い高齢者と話す場合には、できるだけ耳元で大きな声で話すように心がけることです。日常的に大きな声で話すことに慣れていないと、大きな声で話すことは恥ずかしいと感じてしまい、ついつい小声になってしまいます。しかし、耳が遠くなった高齢者の場合、小さな声では何を話しているのかきちんと聞き取ることがままならないのです。本人の反応を見ながら、徐々に声を大きくしていくことで、どれくらいの声であれば聞き取れるのかを判断することができるようになります。大声で話すことは、慣れることで恥ずかしいと感じなくなるようです。

次に、できるだけスキンシップを心がけることです。高齢者のなかには、周囲の音や声に対する反応がうまくできない人もいます。そこで、肩や背中に軽く手をあてながら会話をするように心がけたり、手を握ったりすることで、意識をこちら側に向けることができます。その結果、きちんとした反応が返ってくるようになります。
耳が遠い高齢者の場合、周囲に対して無反応になりがちになってしまうため、スキンシップで会話のテンポを作り出すことができるのです。できるだけ優しくスキンシップを取るように心がけましょう。